筋トレで必ず摂取したいBCAAの効果とHMBとの比較
9種類ある必須アミノ酸の中でも、筋力トレーニングによる筋肥大をサポートしてくれることから人気を集めているのがBCAAです。
これは「Branched chain Amino Acids(分岐型鎖アミノ酸)」の略称で、主に「バリン」「ロイシン」「イソロイシン」という3種類のアミノ酸を合わせたものを指して用いられています。
では、これらの栄養素には具体的にどのような効果があるのでしょうか。
効果的な筋トレをしたいならBCAAの摂取は不可欠
BCAAの主な効果としては「筋肉の生成を促す」「筋肉の分解を抑制する」「運動時のエネルギー源となる」の3つがあります。
ロイシンとイソロイシンには、タンパク質の合成を促して筋肉の回復を促すだけでなく、新しい筋肉の生成をサポートして筋肥大を促進する働きがあります。
同時に、筋力トレーニングによる筋肉内のタンパク質分解を抑制して、筋肉量の減少を防ぐ効果もあります。ただし、この効果を高めるためには、血中と筋繊維内に十分な量のBCAAが存在していなければなりません。
ですから、筋力トレーニングを行う前に十分な量のロイシンおよびイソロイシンをサプリメントなどを通して摂取しておくと良いでしょう。理想的なタイミングはトレーニングの30分から1時間前とされています。
筋力トレーニングを開始すると、人体は運動を継続するためにエネルギー源を確保しようとします。
最初にエネルギーとして消費されるのは糖質で、グリコーゲンへと変換した後に消費されます。その後、糖質が不足すると筋肉が分解されてエネルギー源として消費されてしまいます。そうなると、筋力トレーニングをしても筋肉が成長するどころか減少してしまうので、筋肥大が起きることはありません。
そこで役立つのがBCAAです。これらのアミノ酸は運動のエネルギー源となってくれるため、筋トレによる筋肉の分解はほとんど起きなくなるのです。
加えて、血液中の乳酸増加も抑制してくれるため、継続的に運動をしても疲れを感じにくくなります。
そのため、テニスプレーヤーなど長時間動き続けるスポーツ選手たちは大抵、試合中にこれら必須アミノ酸を豊富に配合したスポーツドリンクを摂取しています。
HMBサプリと効果を比較
筋力トレーニング時に使用するサプリとしてHMBの人気も高まっています。
とはいえ、BCAAと比較してみると、HMBには疲労回復やエネルギー源となるといった作用はなく、その効能は限られています。
というのも、HMBはそもそもロイシンから抽出された栄養素だからです。とはいえ、筋肉の成長を促すという点ではHMBの方がより効果が高いとされています。
ですから、短時間で負荷の高いトレーニングをして筋肥大を促すという人はHMBサプリを活用することをおすすめします。